11月3日。狩浜(大狩浜地区)では亥の子が家々を回りました。
地域の小学生が大黒様の描かれた旗や、笹などを持って練り歩き、各家の玄関先で小唄を歌います。また、五厘の石を搗いたり地面に擦ったりして地を鎮めてくれるのです。
亥の子とは、米の刈り入れが終わり収穫を祝うお祭りだったとも言われ、明浜では冬の到来を告げる恒例の行事となっています。 亥の子がきたらこたつを出す。そんな家がここ明浜にはたくさんあるのです。
さて、子供たちはまずは玄関で小唄を披露。小唄の種類は10種類前後あり、地域ごとでそれぞれ節や歌詞が異なります。五厘の石を搗くときに歌う大唄もあり、小学生は亥の子が近づくと夜に集会所に小唄の練習のために集まります。上級生が下級生に口伝えに教えていくのです。
”この家はめでたいお家(よーいとやっさい)、鶴と亀とがな(あーよいよい)、舞を舞うおもしろや(よーのよたん じょーよいやっさい)”
一曲披露すると、しめは大黒様が各家に舞こむよう、大黒様の旗を玄関にいれながらもう一曲。
”舞い込んだ 舞い込んだ 福の神が舞い込んだ も一つおまけに舞い込んだ”
今年もいい冬が迎えられる。そんな気持ちにさせてくれる亥の子です。