高校を卒業した後、明浜の地に移住・就農してはや6年。若手生産者「菅谷秀(すがやしゅう)」にいま思うことを聞いてみました。
19歳の春、思えば何も考えずにこの明浜にやってきました。高校を卒業し1年の農家研修の後「みかんがうまかったな」「海きれいだったな」くらいの感覚で、後輩の実家でバイトを始めました。
あれから6年。明浜で暮らしたい、みかん農家になりたいと思っていたわけではありませんでしたが、生産者として独立し、結婚。そして長男が生まれ、昨年次男も誕生しました。 6年と言えばちょうど小学1年生が中学に入学を迎えるのと同じ。それだけの時間で自分の人生がここまで大きく成長し、変化するとは思ってもいませんでした。今でも大きな変化に戸惑いながら過ごす日々です。
6年とは特別長くも短くもない時間ですが、農業にも人にも田舎にも、僕なりに関わってきました。 19歳から明浜に住んでいるので他の地域と比べたりなどはできませんが、僕的には明浜は…普通にいいところです。すごくいいでも、とてもいいでもなく、普通にいいところなのです。
やりがいはありますがシンプルに大変な農業。距離が近い分だけいい事も面倒な事もある人付き合い。海も山もあり自然と共に生活できますが、不便なことも多くしがらみのある田舎。 これら全部含めて僕的には明浜は普通にいいところなのです。
最初に言った通り、明浜に来て僕の人生は大きく変化しました。明浜に住んでいたからこの変化が起きたと断言することはできません。ですが、明浜だから起きた変化もたくさんあると思います。今、僕が好きな仕事(農業)に従事し、妻子にも恵まれ、充実した日々を送れるのは明浜のおかげだと断言できます。僕的に普通にいいところ「明浜」に皆さんも住んでみませんか?
最後に4年前独立した時もこの「天歩」でインタビューを受け、その当時の僕は「反収4t目標 !」と言っていました。まだまだ届かぬ目標ですが、初心を忘れないように志高く頑張っていきます!
先輩でもある若手生産者とともに畑に向かう姿は頼もしく、高齢化、後継者不足が深刻な農業において希望の星です。ちなみにこの文章の副題は「他人の子どもときゅうりってデカくなるのが早いね」とのこと。本人もまだまだ成長期。これから生産者として大成していくことでしょう。