狩浜・本浦地区の段々畑の中に二つの小さな祠があります。
一つには柑橘を日本に伝えたとされる田道間守(たじまもり)が、もう一つには水を司る竜王がまつられています。毎年4月3日にはここで春の祭典を行っています。
田道間守の祠は、平成5年に明浜に大被害をもたらした台風によって壊された後、地区の有志で再建したものです。これを機に一旦は途絶えていた春の祭典を復活させて、その年の柑橘の豊作と天の恵みを祈願するようになりました。農作物の仕上がりは天候に左右されるもの。こういった行事を大切にしていく意味を考えずにはいられません。
こちらはお神酒をいただく生産者 宇都宮利治さん
祭典の後の直会(なおらい)は、お伊勢山の桜の下で行います。
今年は桜の開花が早く、花と葉っぱの半分ずつとなっていました。とはいえ、なんといっても花より団子です。てんぽ屋さんの手料理と明るい話題で大いに盛り上がりました。