気がつけば、あっという間に4月。
明浜ではすっかり桜も散り、みかんの樹々には新しい芽が芽吹いてきました。
春は多種多様な柑橘を楽しむことができる季節。
甘夏、黄金柑、ひょう柑、ニューサマー、ジューシーフルーツ・・・
色、形、大きさ、風味様々ですが、主役はなんといっても「甘夏」でしょう。
甘夏は夏みかんの枝変わりで昭和初期に誕生しました。
夏みかんより酸味が少なく食べやすいことから昭和30年ごろから各地に普及していったそうです。
普及期から栽培に取り組んでいる明浜では、もう50年以上の歴史があります。
目新しさこそありませんが、樹勢が強いため少々の病害虫で弱ることがなく、
毎年しっかりその実をならしてくれるのが魅力です。
また、農薬をほとんど使わないので、無茶々園の栽培とも相性ぴったり。
今までもこれからも、地域を支えてくれる主要品種のひとつに違いありません。
外皮だけでなく内皮も厚め。皮を剥くのは少々難儀ですが、そのさわやかな酸味はひと手間かけるに値する味わい。
さて、そんな甘夏ですが、さすがに今年1~2月の大寒波は堪えたようで・・・。
かつてない低温、どっさりと降り積もった雪により、果実の落果、肥大不良がとても目立ちました。
しかし、甘夏は力強い品種です。
収穫期を迎え、収量こそ落ちてしまったものの、
不安視していたス上がり(果実の中身がスカスカになる症状)などは見られず、
食味についても申し分なし。
生産者・藤本敦さんも「今年の甘夏はうまい!特に陽当たりのいいところはよりうまい!」と太鼓判を押しています。
生産者の藤本敦。無茶々園の生産委員長でもあります。
また、そのまま食べるだけでなく、皮までしっかり使えるのも甘夏の魅力の一つ。
日本では昔からピールやマーマレードの原料として親しまれています。
先日紹介したかぶすマーマレードと同じ要領で簡単に作れますので、ぜひ挑戦してみてください。
▼かぶすマーマレードを作ろう
https://www.muchachaen.jp/?p=3747
※甘夏は5月いっぱいの販売予定ですが、5月の甘夏は風雨にさらされて外観が悪くなりがち。
マーマレードにするなら4月中の甘夏がおススメです。
昨年はカメムシ、台風、日照不足、そして今年は年明け早々に大寒波と、天候には本当に苦労させられます。
しかしながら、それも農業生産の醍醐味のひとつ。
幾多の困難を乗り越えてようやく収穫に至った果実、一玉一玉味わって食べていただけると幸いです。
▼そんな甘夏の購入はこちらから