4月下旬に花を咲かせて一ヶ月。
柑橘の果実もすくすくと成長してきました。
小さな果実は「青みかん」とも呼ばれています。
果実がたくさん実れば実るほど収穫量も増えるのでは?と思うかもしれませんが、
実が多く成りすぎているとみかんの木が疲れてしまうため、
来年度の果実の量が減ってしまう可能性も・・・
これを予防するために果実を摘み取ることを「摘果(てっか)」といいます。
摘果をすることで果実に使われていた養分が他の果実や器官へ供給されるようになり、
樹に残す果実の品質向上にもつながるのです。
果実が大きく成る間の6月から8月にかけては摘果と草刈の作業が中心。
「暑すぎて熱中症になりそうになったこともあるが、汗水流した後のビールがうまい!」と言う生産者も。
成りすぎず少なすぎず、春の新芽と果実がバランスよく成っている樹。
また、この時期には柑橘の天敵「ゴマダラカミキリムシ」も発生します。
ゴマダラカミキリムシは柑橘の樹皮に傷をつけて木の内側に産卵をし、
羽化をすると木の幹を食べてしまうやっかいな虫。
樹の幹が食べられると木が枯れてしまうことがあるため、
見つけたら一匹一匹捕まえては駆除し・・・と地道な作業が続きます。
メスは200匹も卵を産むと言われています。
今年は温州みかんの花付きがとてもよかったので豊作の年となりそう。
一年を通して害虫の発生や台風など様々なことがありますが、今年も何事もなく育つことを祈るばかり。
冬の収穫時期に向けて期待が膨らみます。