お知らせ

田之浜の新たまねぎ

2019.03.07

明浜に吹く風はまだひんやりしていますが、

山を見ればあちこちに黄色い菜の花や、ピンク色の梅の花。

だんだんと、春が近づいている気配を感じます。

この時期になるとそろそろかな、

と待ち遠しくなるのが、新たまねぎ。

 

3~4月頃にとれる早生品種のたまねぎを総称して

“新たまねぎ”と呼んでいますが、

通年食べられるたまねぎと異なるのは、

時期だけではありません。

一番の特徴は、たまねぎ特有の辛みが少ないこと。

そのため生のままでも食べやすく、

加熱すればさらにトロリとした甘みが楽しめます。

また、表面の皮が薄くて柔らかいため、

丸ごと調理するのにも適しています。

乾燥や貯蔵はせずに、

採れたてのみずみずしさをそのまま味わう、

季節感たっぷりの野菜なのです。

 

この時期にしか味わえない、みずみずしさが魅力です。

 

無茶々園では毎年、おもに明浜町田之浜地区で、

新たまねぎが栽培されています。

今回、取材のお願いをしたところ

「ちょうど、あそこの畑のたまねぎが

 よいよ(=とても)、大きなっとるわい」と、

生産者の大中一郎さんが連れて行ってくれたのは、

明浜らしい急斜面の段々畑。

田之浜の絶景スポット、と言ってもいいくらい、

海と山が見事に一望できる場所に、

たまねぎ達が葉を青々とさせて収穫を待っていました。

特に暖かい気候といわれる田之浜のなかでも、

この畑は抜群の日当たりと水はけの良さで、

美味しいたまねぎがいち早く育つんだそう。

葉の下を覗けば、食べ頃ですよといわんばかりに、

きれいな色白が土から顔を出しています。

収穫は一つずつ手で触れて確かめ、

程よい大きさになったものから掘り取っていきます。

 

たまねぎが育つのにとっておきの地形とはいえ、

やはり苦労はつきもの。

もちろん機械なんて入らないから、

一段一段、苗植えから肥料まき、

マルチ張りまで、すべて地道な手作業です。

重い肥料袋も担いで上まで運ばねばならず、

相当骨が折れるそう。

それでも毎年秋になると、ここに約9,000本

(無茶々園全体では約30,000本)もの苗を植え、

来春の収穫に向けてコツコツと育てていきます。

苗がちゃんと大きくなるか、

冬の寒さや雪に負けてしまわないか、

最後までしっかり肥ってくれるか・・・

心配事は尽きないのですが、

乗り越えていける秘訣はきっと、田之浜の仲良し夫婦、

そしてご近所同士のチームワークの良さにあるのでしょう。

「どうしてここでたまねぎを育てるんかって、

 一番は自分らで食べて美味しいからよ」。

大中さんと共に、

たまねぎを作り始めて10年以上になるという土居与次さん。

今年も手間ひまかけて、無事に冬も越え大きくなったたまねぎ、

「たくさん食べてもらってや」と、思いのこもった笑顔でした。

 

田之浜のたまねぎ農家たち。

 

さて、田之浜流おすすめの食べ方、一押しは天ぷら!とのこと。

スライスして、お刺身のツマにもよく合います。

また、普通は捨ててしまう葉の部分も、

煮物や汁物に入れて美味しく頂けるのだそう。

焼き鳥のネギの代わりにもなる

(いや、ネギよりも美味しい!)んだとか?

 

楽しみ方は皆さんのアイデア次第。

たまねぎなら食べ慣れてるよ、という方も、

新たまねぎはやっぱり特別、一年で今だけの味わいです。

ぜひ、ご賞味くださいね。

 

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http://muchachaen.shop-pro.jp/?pid=89351542

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