無茶々園が弓削瓢柑(ゆげひょうかん)に取り組みはじめたのは2010年のこと。視察先で生産者がその味と作りやすさにほれ込み、一気呵成に栽培をはじめました。あれから10年たらず。樹勢がとても旺盛なこともあって、あっという間に無茶々園で8番目の生産量を誇る品種になりました。その量なんと20トン!マイナー品種としては破格の数値です。しかも来年はますますその量を増やしそうな見込み。たぶん日本で無茶々園が一番作ってるんじゃないかな・・・?
生産量が伸びるのは、産地にとっても農家にとってもとてもよいことです。事務局としても、これを機にもっとたくさんの人に弓削瓢柑を食べてもらいたいと思っています。しかし、まだまだ知名度がありません。どんな味なの?どうやって食べるの?そもそも名前が読めん・・・などなど、さまざまな質問をいただきます。人間、知らないものに手を出すのは不安なもの。お取り寄せのフルーツはそこそこ値段もするので、できるだけ納得感を持って購入したいものです。
たくさんの人に食べてほしい!という想いは強くあるものの、作っている私たちも弓削瓢柑について十分に知っているわけではありません。作り方、食べ方、使い方・・・まだまだ研究段階であります。そんな状況を打破するべく、販売担当者としてまずは弓削瓢柑をひたすら食べることからはじめてみました。とにかくこのひと月、毎日毎日一日3~4玉は食べています。我ながら、よくもまあ飽きないものです。すでに100玉以上は食べたでしょうか。職場の同僚たちからも、「また食べてんの!?」と気味悪がられる始末(悲しい)。ただ、ここまで食べたら何かしら掴めた気もします。憚りながら、弓削瓢柑を食べてる人類ランキングでは上位につけている自信はあるので、一言二言語らせてもらったもいいでしょう。そんなわけで、すっかりシーズンも最終盤になってしまいましたが、あらためて弓削瓢柑についてお話したいと思います。
まずは弓削瓢柑の基本スペックを見ていきましょう。無茶々園で購入できる一番小さい量目は3kg。箱の中には大体12玉前後程度入っています。7kgだと30玉くらいかな。ひと玉のサイズは 横径で6.7~9.2㎝。これがいわゆる精品サイズです。これより大きいもの、小さいものは、規格外として加工用に回されます。重量は大体 170~300gくらい。同じサイズでも縦の長さによってちょっと幅があるのが特徴です。
ひと玉ひと玉見ていくと、大小込みということもあってさまざまな面構え。はたして、これらはそれぞれどのような味なのか。どう楽しむべきなのか。農家や柑橘づくりに詳しいスタッフの意見を聞いてみたり、そして何より自分でたくさん食べてみた結果、
・果皮がツルッとなめらかな果実は美味しい。
・大きいものより小さいものの方が甘みがある。
という結論にたどり着きました。ただし、大きい果実がダメというわけではありません。弓削瓢らしいプリッとした果肉とたっぷりの果汁感は、ある程度の大きさがあった方がより楽しめます。大きいもの、小さいもの、果皮のなめらかなもの、粗いもの、それぞれの違いを食べ比べてみてもらえるとうれしいです。
次は食べ方について。いろいろ試してみましたが、「くし切り」にして外皮を剥いて食べるのが一番簡単でしょう。料理上手の農家とスタッフもこの食べ方をすすめていましたので、間違いありません。種があったらチョチョイと取り除いてください。外皮の白いワタの部分に苦味があるので、しっかり切り離すことがポイントです。
この食べ方は簡単なだけでなく、弓削瓢柑の持つさわやかな甘さ、しっかりとした果肉感、たっぷりの果汁、さわやかな香りを堪能することができます。カットの工程を撮影したので、画像も参考にしてみてください。剥いたあとの外皮も、ピールにしたらほとんど捨てるところがありませんよ。
左上から①ヘタをおとす→②二等分→③四等分→④八等分→⑤外皮をカットの手順です。
また、弓削瓢柑の魅力は食べるだけにあらず。果汁たっぷりなのでジュースにしたり、香り豊かな外皮を使ってマーマレードやピールを作ったりと加工にも向いています。特にマーマレードとの相性はバツグンで、優しい甘みの香り良いマーマレードが出来あがります。前述したようにピールにするのにもおススメですよ。
また、まだ作ったことはありませんが、果実酒にするのもいいかもしれません。私は下戸なので飲めませんが、お酒好きなスタッフに試してもらいましょうか。たくさん食べるだけでなく、さまざまな活用法を見いだし、弓削瓢柑の可能性を探っていきたいものです。
さて、長々と語りましたが、弓削瓢柑のことについて少しは伝わったでしょうか。ぜひ食べて加工してその魅力にふれてみてください。
▼弓削瓢柑の購入はこちらから
http://muchachaen.shop-pro.jp/?pid=101128799
※マーマレードのレシピも載ってます。
とにかく量がどんどん増えている弓削瓢柑。早いうちによくよく知ってもらって、たくさん食べてもらえればと思います。まわりのお友だちに食べてもらったり、ハッシュタグをつけてSNSにアップしたり、youtuberの方なら食べてみた動画をあげてみたり、もちろんこの記事をシェアしてもらってもかまいません。とにかくみんなの力で弓削瓢柑の消費を増やしていただけると幸いです。みんなで柑橘を食べて、豊かな食卓を作りましょう!