温州みかんの発送が始まって 1 か月余りがたちました。お手元に届いた際に「あれ?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今期お届け分から梱包方法や運送会社の選択が大きく変わっています。
ここ数年にわたって各運送会社ともに送料が値上がりしていますが、会社ごとに条件が異なります。今まではヤマト運輸を中心にお届けしていましたが、箱の大きさやお届け先地域によってはゆうパックでお届けしています。
梱包の条件も厳しくなり 3 箱以上の箱を縛ったものは配達してもらえない場合が出てきました。今までは「PP バンド」と呼ばれる紐で縛って出荷していましたが、今期より大きな外箱に入れてお届けしています。環境に配慮した農業をする一方で簡易包装とは逆行する現状に悩みながら出荷作業に取り組んでいます。この他にも一部の運送会社は輸送中に割れた瓶の保証はしないとの方針をかためており、ジュースやマーマレードの発送にも頭を抱える毎日です。
このような変化は通信販売の浸透による個人配達の爆発的な増加と運送業全体の人手不足、ドライバーの労働環境改善に向けた行政指導など、運送業者だけに原因があるわけではありません。私たち利用者側の考え方も変えていかなければならない、というのは正論ですが、できるだけ便利に安く、早くという従来の考えから脱却する難しさも感じています。
送料や梱包の問題に直面するたび、関東からみての遠隔産地である不利益を痛感する一方でこの環境でなければ無茶々園らしい柑橘は育たないことにも考え至ります。時に「陸の孤島」と表現される明浜から皆さんに産物をお届けするには運送業との連携は不可避です。荷物を送る側、運送業者、受け取る皆さんとの「三方良し」を目指すことは今後も続く課題。試行錯誤していきますので、届いた商品の梱包方法など流通に関する様々な考えをお聞かせください。