つるなしかぼちゃの別名があるズッキーニは、ペポかぼちゃの仲間。イタリア、フランス料理の食材として有名です。栽培の歴史は500年以上もありますが、ヨーロッパでも普及したのは60~70年前のこと。意外と日の目を見るのが遅かった野菜です。
日本での初お目見えは1980年頃にアメリカから輸入されたものと言われています。日本での栽培は1990年ごろから始まり、2000年には1800tほどだった出荷量が2020年には 10,000tと 5 倍以上に増えています。作りやすさもあるとは思うのですが、食べる人が増えているからこその増加ですので、食文化の変化を感じるところです。
ズッキーニは油との相性が抜群。煮込み料理(ラタトゥイユなどが有名ですね)にも適しています。炒めてよし、揚げてよし、煮込んでよし。様々な料理にご活用ください。
畑になるズッキーニ。もう穫れごろ。
さて、このズッキーニですが有機栽培に非常に適しており、無茶々園でも今期初めて取組みをしました。生産者は今まで南瓜などを栽培してくれていたUターン就農3人組。明浜から1時間ほど車で内陸に向かって走ったところにある北宇和郡鬼北町(きほくちょう)という地域の生産者です。化学肥料、化学農薬を使わないで野菜を作って欲しいという無茶々園からの要望を聞き、どの品目が適しているだろうと3人で話し合って今回のズッキーニに考えが至りました。
ズッキーニの畑。
そもそも3人で同じ品目を作ろう言い出したのは塩崎希一郎さん(40歳代)。もともと就農するつもりでしたが、一度は東京に出たいと上京し学生とサラリーマンをして数年過ごし7年前に戻りました。地元はお米主体の地域ですが、こんな水捌けのいい土地で米作りなんて無理!と野菜に特化しています。
就農初年度から無茶々園に飛込み営業をして来たチャレンジャーですが、一人で作ると失敗した時に売先に迷惑をかける、同じ品目をつくれば技術の共有が出来る、何よりも仲間がいれば楽しい等々を考えて他の2人に呼び掛けたようです。
塩崎希一郎さん。行動派。みんなに声をかけました。
次にご紹介するのは山本泰旭さん(30歳代)。バリバリ理系の超理論派生産者。品種の話や肥料の話は深すぎて聞いていると情報量に溺れてしまいます。種まきの時期や苗の育て方も販売に合わせて様々に考えて頂き、出荷の始まりから終わりまでバランスよく出荷が出来るように工夫してもらっております。
緑色のズッキーニの品種も色々あるようですが、「僕は斑な文様のあるものより緑単色の品種が好きだなあ」と、こちらが聞いてから初めて気づく品種違いの発言も、作っている物へのこだわりの現れなのかと思います。
山本泰旭さん。こだわり系男子。
最後に紹介するのは宇都宮清司さん(60歳代)。明浜町出身者ですが大阪等々で長年過ごし、何故か鬼北町に地域おこし協力隊として移住、同じ愛媛なのに明浜町には帰らなかったとんでもないおっちゃんです。(明浜も人が減ってしょうがないのに)さぼろうとするのを他の若い2人にたしなめられながら農業をしているのですが、畑を見ると意外とやることはきっちりやっております。ムードメーカー、まとめ役、等々なくてはならない存在。柚子もたくさん作っています。
宇都宮清司さん。ムードメーカーにしてまとめ役。
このような三者三様の生産者ですが、ズッキーニの畑を前にあーだ、こーだと、時には笑い、時には真剣に話をしている姿を見ていると楽しく農業をやっている様子が伝わって来ます。今後が非常に楽しみな3人組です。ズッキーニをたくさん食べて、農家を応援いただけると幸いです。
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