ファーマーズユニオンベンチャー(通称FUV)は、ベトナムの新しい農業や生き方を模索していく組織です。
ベトナム中部高原のバンメトート市に農場を持ち、野菜や果樹の無農薬・無化学肥料栽培と、ベトナム中部高原の特産品であるコショウやカカオなどの生産管理品・輸出を行っています。スタッフは全て地元に暮らす女性たち。
ベトナムにおける安全・安心な農業の普及と、中部高原の地域資源を商品化することで、誰もが主役になれるビジネスを作り上げることが目標です。
ベトナム国内で流通させている自社ブランド「TEMPI(てんぴ)」は、”天日”であり、ベトナム中部高原の強烈な日射と、日本を感じるネーミングの響きから名付けました。人々が安心できる農業が、ベトナムと日本の両国の未来を
明るく照らしていく。
その手助けをしていきたいと考えています。
今から20年ほど前、日本の地域高齢化に対して新規就農者の受入れを進めるも追いつかず、2000年にNPO研修生招聘協会を設立して外国人技能実習生の受入れをはじめました。
しかし、日本各地で多くの外国人労働者が活躍する反面、技能実習生制度に関しては、国内外から厳しい目が注がれる現実に直面しました。
この状況を改善すべく、クリーンな技能実習制度構築のため、2006年からはベトナムのダクラク省に「有機農業センター」を構え、本格的な研修制度づくりを開始しました。ベトナムを選んだ理由は「アメリカに勝った国、学生時代に憧れていた国。これまでアジアを歩きまわったが最も違和感がなかった。でも今は、大変な国に来てしまったと思っている」。
取り組みをはじめて12年以上が経ち、これまで無茶々園や王隠堂農園、やさか共同農場、そして沃土会など、その他の日本で信頼できる生産者のもとで農業を学んだ実習生は100名以上。そんな彼らと共に、私たちはこれからも取組みを続けていきます。
2021年8月
Farmers Union Venture Co.,Ltd.
代表取締役社長 片山 元治
ダクラク省バンメトート市
私たちの農場はベトナム中部高原地帯のダクラク省バンメトート市内にあります。
熱帯性気候でありながら標高550mに位置するため、年間平均気温は27℃と、ベトナム国内では冷涼で過ごし易い地域です。
また、空港から農場迄は車で10分とアクセスがよく国道に面しており、非常に良い立地と言えます。
農場の敷地面積は5000㎡、借地を含めると1haとなります。従業員数は9名。これに3~6名ほどの実習生が加わり実習を行っています。
主な生産物はキュウリ・ゴーヤ・インゲンマメ・ナス・トウモロコシと、鶏卵です。この他、昨年より胡椒・カカオ・アボカド・ドリアン等の果樹栽培を開始しています。
また、コショウやカカオ等の生産管理から輸出事業、これから日本に渡航する技能実習生のトレーニング、地域資源の商品化などの活動を行っています。